商品撮影のMODEL CODE.com(モデルコード)
 
  1. HOME
  2. 初めての商品撮影の依頼方法
  3. 撮影シーンと背景を考える

撮影シーンと背景を考える

スタジオでのシーン撮影の定番背景カラーとしてホワイトペーパーがあり、ネットショップ用の商品撮影では最も多く利用されてる背景の1つです。
では、何の特徴もない単純な白い紙の背景ですが、撮影実績のあるカメラマンであれば、照明のアレンジで、グレーや黒、また工夫すれば色を付けることもできます。
背景やシーンの選択は、オプションで追加すると高くなりそうな印象がありますが、どのようなシーン展開での撮影が必要なのかを考えて指示ができれば、「オプション対応でなければならない!」「ロケ撮影でなければならない!」という思い込みが解消できるかもしれません。
このページでは背景やシーンにまつわる商品撮影のポイントについて解説します。

撮影シーン別の特長を理解する

商品撮影のシーン(場所)については大きく分けて3つに分類することができます。 ではそれぞれの特長を見ていきましょう。

スタジオ撮影シーンの特長
多様な撮影シーンに対応が可能で背景ペーパーを変更したり、建て込みセットなどバリエーションは豊富に揃います。
但し、スタジオによっては大きな家具など商品サイズによっては受付NGの場合もあります。
※人物撮影程度であれば気にすることはありません。
基本的にはストロボ撮影がメインとなっていますが、内容によって定常光などを用いる場合もあります。
注意したい点は激安のスタジオ撮影の場合、「背景紙が汚れても変えない」、「照明機材自体が少ない」などサービス上に問題がある場合もあるので注意して頂きたい。
ネットで公開されているサンプル写真が少ない、または極端に商品のみの “ブツ撮り” しかない場合は、モデル撮影を依頼する際は必ず人物写真を確認しておきましょう。
ハウススタジオとの違いは自然光か人工光かで判断すると理解しやすいです。
スタジオ
ロケーション(屋外)撮影シーンの特長
屋外(公園や商業施設など)で自然光を活かした撮影を行なうシーン設定です。
アパレル商品のモデル撮影で最近良く使われているのが公園施設などを利用したシーンですが、ロケ先や日数などによって費用は変化します。(要撮影許可)
主に弊社の場合、ネットショップ掲載のみの使用ではなく、紙媒体などの使用も含めたケースが多いため費用対効果がある場合は検討してみても良いと思います。
注意したいのは撮影業者側が「撮影許可」を取っているかを必ず確認することです。(小規模の公園でも管轄はある)
ロケ費用や施設利用料という名目だけで実際はゲリラ的に撮影を強行した場合、商品撮影は営利目的の施設利用ですので、権利上の問題が発生する場合があります。
単純な屋外の場合は日照時間との関係もあるので商品数との兼ね合いなど打ち合わせが必要です。
ロケーション(屋外)
ハウススタジオでの撮影シーンの特長
太陽光を利用した撮影はもちろん、ストロボなどの通常撮影も可能な多目的使用が可能な撮影シーンです。
屋内の自然な雰囲気を演出できる効果もあり、ハウススタジオの設備によっては天候や日照時間に左右されないライティングコントロールも可能だったりします。
欠点としては最低使用時間が決まっており、内容によっては費用が通常のロケ撮影より高くなってしまうこと。
ある程度予算に余裕がある場合はオススメですが、新規にショップをオープンさせる場合、こうした施設での撮影をする場合は撮影業者側とよく相談することです。
最近ではこうしたハウススタジオでの室内空間を演出したシーンが普通のスタジオでも撮れるように「建て込みセットでシーンを作る」ことが多いです。
自然光の表現も経験のあるスタジオであれば、ストロボで自然光を演出するライティング表現もできます。
ハウススタジオ

ここまでが撮影シーン(場所)別の簡単な説明ですが、ネットショップをオープン予定の時期にライバル他社が「ロケーション撮影」をしていたから自分のショップでも・・という安易な考えで撮影シーンを選ばない方が無難だと思います。
「この場所で撮れば商品が絶対売れる!」そんな撮影シーンは存在しません!
スタジオ撮影をベースに、商品イメージとの相性をじっくり考えて判断しましょう。
例えば「ロケ撮影をすれば売れる!」という噂を信じて近所の公園でパーティードレスを着て撮影しても商品とシーンの違和感があり過ぎて滑稽ですよね。

  • 何がなんでもロケ撮影というシーン決めは避ける!
  • 希望する撮影シーンに迷った時はスタジオで再現できないか相談する!
  • 背景シーンはあくまでも演出効果なので、勝負するのは商品力と心得る!

室内演出をした壁紙背景

上記のハウススタジオのような完全な太陽光とはいきませんが、通常のスタジオで建て込みセットを作り壁紙を使用した「室内シーンの演出方法」をみていきましょう。
壁紙背景
背景用のスタンドに壁紙を吊るし、床材や雑貨などで「写真で撮影するシーン部分」だけを作っています。もちろんソファなどを置けばグッと部屋のようなシーン演出が可能です。

では、実際にこのシーンを利用したモデル撮影のサンプル写真をご覧下さい。
壁紙背景でのモデル写真
照明の光量や配置で同じ場所でもニュアンスが変化していることが確認できると思います。
ハウススタジオや屋外での撮影シーンでは「そこでしかできないシーン設定」がありますが、スタジオ撮影でも壁紙背景によってこうした擬似的なシーンを作ることができ、日照時間や施設の使用時間を気にせず自由度がある撮影シーンを作ることが出来ます。

こうした演出は最近では珍しいことではありませんが、初めてこうした撮影シーンをリクエストする際に考えておきたいことは、「壁紙と商品の相性」です。
具体的にはアパレル商品などの場合、服のカラーや柄などによってはメインで見せるべき商品よりも壁紙背景の柄などが勝ってしまう場合があります。
そうなってしまうと「商品写真」本来の意味合いが薄れてしまいますので、事前に撮影する商品の色・柄などはチェックしておきましょう。
スタジオが提案している壁紙の選択肢があまりにも多い場合は迷ってしまうこともあると思いますので、個性の強い色や大きな柄が入った壁紙背景を利用したい場合は事前にスタジオ側に撮影サンプルを提示してもらうように心掛けましょう。
アパレル商材の撮影を多く扱っているスタジオならば、こうした壁紙についても吟味して提案しているはずですので業者を選ぶポイントになるかもしれません。
  • 自然なハウススタジオのイメージは壁紙セットでも演出できる場合がある!
  • 壁紙の背景シーンでは商品が引き立つものを選ぶようにする!
  • ※壁紙の演出についてはこちらでもご紹介しています。
  • 壁紙・室内背景セット

ライティングによる背景の変化

この章の最後にスタジオ撮影シーンでのバリエーションについて触れておきます。
ロケーションとスタジオ撮影を合わせたりして撮影シーンを多くすれば、「写真のバリエーション」は確実に増えますが、その分費用もかかります。
またオープン当初から「どれだけ売上げが見込めるのか?」不明な状態で、ネットショップの見栄えのみを重視して無理なロケ撮影などを行なえば、万が一売上げが伸び悩んだ時に「このままロケなどを多用して撮影にかかる投資を続けるべきか?」など余計な問題が出てきてしまう可能性もあります。
撮影シーンや背景を選ぶ意味は、「消費者に商品をわかりやすく伝えるための演出方法」だと理解して、ショップを無理なく運営する為に伝える手段(撮影)を考えて頂きたいものです。

では「消費者に伝わりやすい方法」とは何か?冒頭でも少し記載しましたが「白い背景のみ」で雰囲気が変わる事例をご覧下さい。
白背景での撮影シーン
いずれも同じホワイト背景で、同じ衣装、同じモデルの写真ですが、照明効果で商品の質感などの雰囲気が変わることが分かると思います。
よくロケ撮影でのシーンを希望されるお客様に多い意見として「太陽が当たった感じで服の雰囲気を伝えたい」ということがありますが、この言葉の狙いは、「光の当たり方で商品のニュアンス(カラーなど)が変化する」ことを消費者に伝えたいのだと思います。
スタジオ撮影シーンで太陽光を表現した照明パターンは業者により様々ですが、十分スタジオ撮影でも工夫すれば光による商品の見え方を伝えることができます。
屋外ならではの風景が写った背景は確かに魅力的ですが、屋外背景というだけで、すべての商品をどこにでもある壁の前で撮る、近所の道路で歩いてる雰囲気だけのロケーション・・・果たしてオプション費用を払ってまで必要な撮影シーンなのか?を考えてみてもいいかもしれません。
「特集すべき商品」や「ショップの顔となる商品」に絞ってロケを活用する程度でもメリハリがあって「伝える力」は強くなります。
撮影背景は「商品が活きるベストな方法なのか?」を相談することをオススメします。
  • 光のニュアンス効果で撮影シーンの演出はできる!
  • 撮影シーンは「そこでなければならない」理由があればOK!
  • スタジオで実現可能な撮影シーンをロケ撮影にしようとしない!
  • ※照明効果の違いはこちらでも紹介しています。
  • ライティングについて

今回は「撮影シーンと背景を考える」をテーマに記載してきましたが、ネットショップを運営する上で大事なことは「他社は他社」という割り切った考えを持っていなければ「オリジナリティのあるショップ」は完成しません。
撮影シーンや背景にはそれぞれ特長があり、その中で自社が目指すショップに合う方法を選ぶことで「個性」は生まれます。

お問い合わせ