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着用数と希望カットをまとめる

依頼前にモデル着用数や商品毎の希望カット内容を把握しておくことは大事です。
よくあるケースとして「大体このくらいの商品数だといくらになる?」という漠然とした撮影数の提示では業者側も漠然とした金額提示しかできません。
商品撮影をする点数がカラー展開分も含め具体的に何点あるのか?、さらに詳しくモデル着用で何点、物撮りで何点、必ず希望するカット内容や資料をまとめておくと、実際に撮影に必要となる料金計算もスムーズになり相談もより具体的になります。
撮影に出す点数が把握できない、どういうカットが必要なのか分からない状態で撮影業者を探すと結局は、「料金が安い会社」に落ち着きます。
撮影料金は業者の意見を聞いた後でもゆっくり比較する程度に考え、まずはネットショップの重要な素材となる商品写真の希望事項を明確にすることです。
このページでは「着用数と希望カット」について解説していきます。

間違いやすい商品(着用)数と型数の違い

まずはじめに基本的な「商品数と型数」の言葉の意味をご確認下さい。
一見すると当たり前のことのようですが、着用数と型数を間違える例として「撮影数は20点です」と指示されて、届いた商品数を確認すると「43点」ある!?
この場合は「20型で撮影数は43点」の勘違い・・では改めて記載します。 商品数と型数の説明
よくある誤解が呼び方を「○○個」や「○○アイテム」という言葉にした時に、弊社側は「商品(撮影)数」として理解しますが、「1型分を1個」と考えているショップさんもあるので、誤解が生じないようにカラー展開分を含めた商品群は「品番数or型番数」、撮影する数は「商品数or着用数」と伝えて頂くとスムーズです。ではもう少し具体的に・・
◇例えば1型3カラー展開で5型(品番)ある場合の指示例としては、
「モデル着数が5、商品のみ撮影分が15」という感じになります。
・・・少しイジワルな書き方をします。
「5型あるので、モデル着数が5でカラーを含めた全部をブツ撮りでお願い」
これも撮影数の意味としては同じ指示ですw・・日本語って難しいので気をつけましょう。
  • 商品数や型数の伝え間違いがないか確認する!
  • 1型に対してモデルに着せる数、商品だけを撮る数を区別しておく!

カット指示の思わぬ落とし穴

商品撮影で希望するカットを説明する場合、「前・横・後ろ」など方向を指示することが多いですが、この希望の出し方だと微妙に印象が変わった写真が納品されることをご存知ですか? 次のカバンの写真をご覧下さい。 前からの希望カットを指示した例
A~Cのカバンはいずれも「前から」ではありますが、置き方や角度はバラバラになってしまっています。
Aは商品前面に対して並行になる位置から、Bは商品を地面に倒し「俯瞰気味」に、Cは商品上方から見下ろす角度で前面を撮っています。
例えば、カバンというカテゴリーを作ってズラッと商品一覧として「カバン前面のサムネイル画像」を並べた時に撮影角度の違いが目立ちますので、統一感はなくなります。
統一感を重視する場合は、希望カットを決める時に「どのアングルで前面を撮るか」の指示も必要です。
不安な場合は、参考画像などを送って指示するとトラブル防止になります。

次にモデルを使った帽子の希望カットとして前面を撮る指示を出して角度を変えたらどうなるかご覧下さい。
帽子を前から撮影指示した例
同じ「前面」の撮影希望カットですが、アングル(カメラの高さ位置)を変えただけで帽子全体がよく分かる写真になります。
こうした印象の違いは「モデル全身」撮影の場合にも起こる現象で、モデル前面の全身撮影カットを指示したときに「微妙に見下ろした感じ」だったり、「モデルの頭が大きく写る」そうした写真になる原因はおそらく撮影者が構えるカメラの高さです。
撮影者のアングルの違い
いずれの場合も統一されたカットであれば違和感も感じませんが、バラバラの場合は「撮影者が立ったり、しゃがんだりと現場ワークが統一されていない状況」も考えられます。
撮影アングルや構図などの指示を理解することは、希望した内容をきちんと業者側に履行してもらう点で覚えておいて損はないと思います。
初めて依頼する業者の場合や希望カットの内容にこだわりたい時は、こうした見解の違いを予防するためにカット指示内容の打ち合わせは必ずしましょう。
  • 希望カットの指示を出すときは前・横などに加え角度の指示を加えると誤解は少ない!
  • 商品が良く分かる状態での撮影を強く希望しておくとトラブル防止になる!
  • アングルや構図が商品ごとにバラバラの場合は再撮影を依頼することも可能です!

モデル撮影では指定ポーズ+αのカット指示をする

カメラマンが「クライントの希望カット数に対して何枚シャッターを切るのか」を考えたことはあるでしょうか?
モデル着用のカットを依頼された時の手法として撮影業者は2パターンに分かれます。 いずれも1着あたりの料金が同じだとしたらA・Bどちらの業者に頼みたくなりますか?
Bの手法は撮影側からすれば非効率的なやり方ですが、モデルが着用する商品写真の本質を考えれば表情のバリエーションやポーズなどで「人間らしさ」、言い換えれば「生身の人間を使う意味」が出てきます。
一方Aのように「指示されたカットだけ撮る方法」は業者にとっては効率的であり、指示を無視している訳ではありませんが、「モデル(人間)が着用する意味」があるでしょうか?
マネキンやトルソーでも決まったポーズ撮影は可能で、商品カットとしては成立します。

少し余談となりますが、弊社の1着あたりの平均的なカット数の例をご覧下さい。 1着あたりのカット数
少々1着に対して粘り過ぎですがw、良いと思うカットがあれば惜しまず納品しています。
つまり15カット納品というのは最低保証カット数で、実際は20~30カット以上になることは、珍しいことではなく日常茶飯事です。

「モデル着用写真の希望カットは指示を固定しない!」そうすることで撮影側は「どんな感じの写真が好まれるか」を考えます。
対して「全身写真を3カット、横向きを3カット・・ポーズはこれでお願いします」と参考資料を添付すれば、そのままポーズを完全コピーしてしまえば、すごく時間は短縮できますが、アパレルモデルを使う意味が薄れてしまいます。

賢いカット指示としては「このポーズカットは必ず撮って、あとは商品が良く伝わるようモデルさんのバリエーションに任せます」と必要部分だけを指示してバリエーションカットは業者側に委ねてみましょう。
もし、「カット数を具体的に決めて欲しい!」・「具体的なポーズ指示をして下さい」という場合は、間違いなくAの効率化を望む傾向のあるスタジオです。
モデルによる商品撮影は人間と人間が行なっている作業ですので、少々のカットの増加で追加料金を請求してくるようなら断ってしまった方が賢明でしょう。
  • モデル着用カットはマネキンやトルソーでは出せない部分は何かを考える!
  • カット数が厳密に決まっている撮影業者は効率重視と考える!
  • 指導されたモデルが10カット撮るのに要する時間は1分もかからない!

今回はあまり公表されていない「着用数と希望カット」をテーマについて記載してきましたが、知っておくと損をしない内容になっています。
商品写真は頼んだ段階で、撮影業者を信頼するしかありませんが、依頼者側でもオーダーをする前に確認しておくことでトラブル回避ができる項目があることをご理解頂けたら幸いです。
また次回へ続く「Order Methodコーナー」にご期待下さい。

 
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